文京・江戸川橋のショースペース「道のギャラリー」(水道2)で4月16日から、端午の節句にちなんだ伝統木版画作品の展示が始まった。
安政年間(1854~1860)創業の伝統木版画工房「高橋工房」が、「路地裏にある工房の目印になるショーウインドー」として開いた同スペース。工房所蔵の作品から季節に合わせて展示替えを行い、現在は歌川広重「名所江戸百景」から鯉のぼりや5月の風景を描いた作品と、武井武雄の童画作品「鳥の連作」などの伝統木版画を展示している。
同工房6代目代表の高橋由貴子さんは「外出自粛が続く中、必要最低限の外出で通りがかる人が、少しでも目をとめ、心を和ませてくれたら」と話す。
ショースペースには「災難厄除」と「開運招福」の伝統木版画も並ぶ。「江戸時代には、安政の大地震の不安を取り除くためのおまじないとして『鯰絵』や、疫病除けとして『疱瘡絵』などの浮世絵が流行した。新型コロナウイルスの流行が少しでも早く終息に向かうことを願う」と高橋さん。
ショースペースのシャッターが開くのは10時~17時(土曜・日曜は不定期、高橋工房の営業時間に準じる)。今月31日まで。