文京・湯島の印刷会社「TONEGAWA」(文京区湯島1)が10月26日、旧社屋(湯島2)の解体にあたり、地域に向けたイベント「TONEGAWA解体ビルフェス~みんなでビルにお絵描きしよう!」を開催した。
当日は13時から17時まで、誰でも自由にビルに出入りできるようにし、水性ペンとガラスにも描ける「キットパス」などの画材を用意。近隣小学校での告知やSNSなどを通じて、当日は100人を超える参加者があった。
社長の利根川英二さんは「解体に伴う打ち合わせの際、ある出版社が社屋解体時に漫画家を招いてビルに絵を描かせるイベントを行い話題になったことを思い出したのがきっかけ。子どもたちをはじめ、誰もが持つ創造性をダイナミックに発散できる大きなキャンバスとなって、旧オフィスビルの役目を終えることができればと思い企画した」と話す。「(当日は)近隣の親子連れはもちろん、通りがかりのカップルなど、さまざまな人が参加してくれ、思い思いに楽しんでくれた」とも。
現在は印刷業にとどまらず、「コミュニケーション・サービスエージェント」として、デザイン・ウェブ・映像・地域メディアと多岐に事業展開する同社。湯島・本郷エリアの地域活性化を目指して「湯島本郷マーチング委員会」を設立し、地域情報紙の発行や地元イラストレーターを起用した絵はがき「湯島・本郷百景」の制作・販売なども行っている。「『伝える』仕事を通じて『感動』を与える、『心を動かす』ことがコンセプト」と利根川さん。
イベント会場となった解体予定のビルは、1947(昭和22)年の創業以来52年間、同社の本社ビルとして活用された。同社は既に10月7日に新オフィス(湯島1)に移転し営業を始めている。