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東洋大が2021年秋期公開講座 受講生募集 リカレント講座も

提供:東洋大学社会貢献センター 制作:文京経済新聞編集部

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 東洋大学社会貢献センター(文京区本駒込1、TEL03-3945-7635)が現在、秋の公開講座の受講生を同大ホームページで募集している。

 東洋大学創立者の井上円了は、同大の前身である「哲学館」の創立趣意書に「余資なく優暇なき者に教育を開放する」と記し、市民のための「日曜講義」を始めた。明治期より現在の公開講座にあたる事業を行っており、令和の今日まで引き継がれている。

 毎年春と秋に公開講座を開設し、学生や周辺地域の人々のみならず多くの社会人を含む受講者を輩出している同大。今期は、コロナ禍の影響により、同大白山キャンパス(白山5)や赤羽台キャンパス(北区赤羽台1)、川越キャンパス(川越市鯨井)での対面講座に加えてオンライン講座やハイブリッド型講座も行うなど、発展を続けている。

音楽制作についてビジネスとクリエーティブの両面から学ぶ人気講座

 学内外を問わず多くの学生や若手クリエーターなどを中心に人気を得ているのは、映像音楽制作について学ぶ講座「映像と音楽の融合2~CM音楽、映画音楽、ゲーム音楽の制作現場」(11月27日と12月4日の2日間)。

画像提供:東洋大学社会貢献センター

 コロナ禍における映像音楽ビジネスの現場から、業界の将来像を考える同講座。音楽著作権ビジネスに詳しい安藤和宏教授(同大法学部)の他、音楽プロデューサーの戸波和義さん(ユゲ)や宮地祐輔さん(グランドファンク)、作曲家の光田康典さんなど音楽業界で活躍する実務家らを講師に迎える。著作権契約の実態や留意点、ビジネススキームといった「ビジネス」の観点と、プロデューサーと作曲家が自分の作品からどのように音楽制作やプロデュースをしているかという「クリエーティブ」の観点を解り易く説明する。

 2017(平成29)年に開講され今期2回目となるが、初めて参加する方が受講できる内容となっており、対面とオンラインのハイブリッド型講座で開催する。

 前回の受講者からは、「普段聞けない貴重な話が聞けてよかった。質疑応答コーナーで更に仕事について詳細な話が聞けて興味深かった」「音無しの映像がいかに味気ないか、音が付いたときとの大きな差がよく分かった。CM、映画、ゲームいずれも、ものすごく細かい調整されたものを完成品として見せてもらっているのだと感じた。著作物としての知財裏話(JASRAC)も面白かった。特にゲームは全くしないので、これほどの商品(完成品)が出回っている業界だとは知らなかった」などの感想が挙がっている。

人生100年時代を生き抜くための「リカレント講座」がプレスタート

 これからの社会に欠かせない「リカレント」の視点を取り入れた講座が新企画としてスタートする。「誰もがいくつになっても学び直し、活躍することができる社会」の実現に向けて、学び直しや資格取得等、さまざまな観点から講座を提供する。

画像提供:東洋大学社会貢献センター

 加賀見一彰教授(同大経済学部)による講座「リーダーシップの基礎」(10月18日から12月13日の全8回)は、社会人にも受講しやすい夜間オンライン開催(ライブ配信)となっている。リーダーシップの意味からケーススタディまで、受講者同士の議論も交えて学ぶ。

 「ビジネスリーダーを目指す女性のための最新・観光学講座2021」(10月16日から11月27日の全5回)は、オンライン開催(ライブ配信)で、観光業界プロによる最新の観光ビジネスの現状と、同大国際観光学部教員チームによる観光学を学び、ワークショップ形式による意見交換も行う。特に、マネージャー層に必要な高い視点での観光に焦点を当てているのも特徴。女性の活躍が十分に進んでいない業界の現状やポストコロナを踏まえ、商品企画や観光産業の在り方を考えながら、仕事や働き方へのヒントを掴む。

 他には、「企業を診る眼を養う~決算書分析事始め」(11月20日から12月11日)、「再び仕事をはじめるために~ハードルを乗り越えるためのワークショップ」(12月3日)がある。

哲学・宗教・歴史・文学などの文化講座も充実

 創立者・井上円了が哲学研究の第一人者であることからも、とりわけ哲学に関する学びに定評のある同大。「哲学と妖怪」をテーマにし、竹村牧男名誉教授(前同大学長)と湯本豪一さん(三次もののけミュージアム名誉館長)による記念講座「井上円了~哲学の展開・妖怪文化の変遷」(10月24日)の対面型は既に定員を超える盛況ぶりで、同大ホームページにて当日無料ライブ配信もされる。

 現在、募集中のラインナップからは、Web講座「戦後家族小説を読む~文学から見る家族の姿」(10月14日から12月16日)もユニークな講座である。山田太一作品や林真理子作品など、1970年代から現代小説で描かれた家族の姿に焦点を当て、石田仁志教授(同大文学部)が日本社会の変化を考察する。コロナ禍によるステイホームで家族の在り方を考えさせられたが、小説という新たな視点で再確認しても良いだろう。

 区のホストタウンや姉妹都市として交流が盛んなドイツにちなみ、ドイツ語を学んでみるのも良い。「ゼロからのドイツ語」(12月1日から15日)では、田中雅敏教授(同大法学部)が菓子のレピシを教材の1つに取り上げる。クリスマスにドイツ語レピシで作った菓子を食卓に並べる楽しみもできそうだ。

 他には、「源氏物語全巻を読む浮舟巻」(10月18日から12月13日)、「幕末維新の古文書を読み解く」(11月26日から1月28日)、「自分の人生を哲学する」(1月8日から29日)、「初期仏教入門」(1月8日から29日)などがある。

日常生活への彩りや健康への理解を深める「人生100年コース」では単発講座も

 初めて生涯学習に触れる人にとっても取り掛かりやすい1回完結の講座もある。デジタル化の進んだ現代社会における「人」と「人」との接点の希薄化にメスを入れるのが、「思いやりを科学するⅢ~『思いやり』と『思いあやまり』」(11月6日)だ。思いやり行動の動機・目的・方法のあるべき姿を、科学的知見を交えて紐解きながら、常識に潜む思考法の「罠」への気づきを促す。淺間正通教授(同大ライフデザイン学部)による人気講座の続編だが、初めての受講も歓迎する。

 日本人の二人に一人は罹患すると言われる「がん」治療と仕事の両立をテーマにした「がんになっても働くことをあきらめない~就労継続のために知っておきたいこと」(11月12日)も見逃せない。榊原圭子准教授(同大社会学部)と上田暢子さん(一般社団法人ピアリング)が講師を務める同講座。当事者のみならず、もしもの時に慌てない心の準備として受講するのも一案だ。

 他にも、「防災の思想」(10月30日)、「映画で「防災」を考えてみよう」(12月11日)がある。

幅広い人材育成で、地域や社会に貢献する大学でありたい

 文京・白山の地を本拠地とする東洋大学は、静かな住宅街の一角に学生街としての賑わいをもたらす。地元の祭りや季節行事への参加や、ボランティア活動などで同大の学生の姿を見かけることも少なくない。そのような中にあって、同大エクステンション課の戸部さんは「地元に根づく大学として、もっと地域の方々に本学を利用していただき、距離を縮められたら」と話す。今年の春期には子育て世代へのアプローチとして、親子講座「化石レプリカで学ぶ地球生命史」を初めて企画した。三葉虫(古生代)やアンモナイト(中生代)の本物の化石を使ってレプリカを作製しながら地球の46億年の歴史を振り返る同講座は、「親子で夢中になれた」「遊び感覚で学べた」など好評を得た。

画像提供:東洋大学社会貢献センター

画像提供:東洋大学社会貢献センター

 戸部さんは、「この数年で生活様式や価値観が劇的に変化している。コロナ禍は、黒船のようにIT化を進めた。新しい技術や価値観に対して、少々のアレルギー反応を出しながらも、受け入れていく姿勢が重要」と話す。大河ドラマで放映中の渋沢栄一を例に挙げ、「攘夷倒幕から幕臣となり、外国文化に傾倒し、さらには新政府に奉公していく栄一の柔軟な生き方は、現代の私たちに通じることがある」と指摘する。

 「(新しい技術や価値観を受け入れる姿勢を培うには)自分の本質は何かという『哲学』を持つこと。栄一で言えば、『みんなを幸せにするために、できることはやる』といった哲学があり、それが柔軟な生き方の原動力。本学の井上円了も、栄一と同じような志で明治期から大正期を駆け抜けた哲学者であり教育者であったと思う」と戸部さん。「公開講座の講師陣は、講義による知識や知見を通じて『受講生の皆さんに、より良く充実した人生を過ごしていただきたい』という円了のような哲学を持って臨んでいる。人生100年時代に、その基盤作りの時期にある若者から、セカンドステージを迎えるシニア世代まで、ぜひ多くの方に受講して欲しい」と呼び掛ける。

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