文京・関口のコミュニティースペース「我楽田工房」(文京区関口1)が6月10日、地方の地域資源を生かした商品を学生が開発する「地域共創プロジェクト」を始めた。
同社は2014(平成26)年から、文京区を拠点に、全国50以上の地域とさまざまな共創プロジェクトに取り組み、夏祭り「文京思い出横丁」では地域物産コーナーを担当して地方と学生をつないできた。今年からは地域おこし協力隊の伴走支援にも力を入れており、今回の取り組みもその一環で始めた。
今回、北海道むかわ町、香川県三木町の地域おこし協力隊と早稲田大学マーケティング研究会が商品開発で手を組む。同研究会との連携は2年目で、昨年は提案が中心だったが、今回は開発・販売まで担う形でプロジェクトに踏み込む。当日開いたプロジェクトの説明会には早大生と高校生合わせて8人が参加し、香川・北海道ともオンラインで結び、2つの商品を紹介した。
一つは三木町産のイチゴ「女峰(にょほう)」を使った商品開発。女峰は1985(昭和60)年ごろに登場し、かつてショートケーキの多くに使われた加工向きの品種。三木町地域おこし協力隊の石山直樹さんは「旬を過ぎた夏にも多くの人に女峰を知ってもらえるよう、冷凍イチゴを使った商品を学生と作りたい」と意気込み、イチゴを生産する「あぐりぼん」(香川県三木町)の小山恵社長は「6月のイチゴを冷凍保存して8月に東京で披露したい。こだわりを持って女峰を守る生産者の存在も知ってもらいたい」と話す。
もう一つは、むかわ町の木材を使った「ウッドレジン」の商品開発。木と樹脂を合わせたコースターやピアスなどを作り、町のふるさと納税返礼品化を目指す。7月上旬の申請に向け、今月中に商品アイデアを固める。むかわ町地域おこし協力隊でウッドレジン作家の三上彩加さんは「天然の木を使うため木目は一つとして同じものはなく、形が同じでも唯一無二の作品になる。若い世代にも木のぬくもりの良さを感じてもらえる作品を作り上げたい」と話す。
同研究会でプロジェクトリーダーを務める同大2年の小澤諒さんは「商品企画から開発、販売まで一連の流れを体験できる、学生にとって非常に貴重な機会。単なるサークル活動にとどまらず、地域の皆さんとの交流を通じてまちづくりや地域の活性化に少しでも貢献できれば」と意気込む。昨年の地方創生プロジェクトで培った経験を生かして参加学生へのアドバイスにも取り組む。
早大生は2チームに分かれ、6月中旬に試作を始める。商品は8月23日、小石川の傳通院(でんづういん)で開く「文京思い出横丁」で販売する。