日中友好会館美術館(文京区後楽1)で7月18日、企画展「宇宙考古学から見たシルクロードの西と東」展が始まる。主催は公益財団法人「日中友好会館」、東海大学情報技術センター、淑徳大学。
宇宙考古学は、人工衛星が撮影した画像を分析して遺跡や古代の地形を読み解く研究分野。同展では、東海大学情報技術センターが積み重ねてきた衛星画像解析の成果を軸に、中国とエジプトの文明を「西」と「東」の視点でつなげる。同展を担当する同館文化事業部副部長の堀口努さんは「古代中国とエジプトという離れた地域にある文明を、宇宙考古学という共通のテーマで見ることで、そのつながりや新しい発見について知ってほしいと考え、企画した」と話す。
会場では、秦の始皇帝陵の地下宮殿や万里の長城の空間構成を衛星画像から読み解く研究成果を紹介するほか、西王母伝説を描いた画像石の拓本、始皇帝ゆかりの泰山刻石の拓本、青花文様の中国陶磁などを展示する。ローマから奈良までを収めた5メートル大の衛星画像図や、研究成果をまとめた4K映像も見どころの一つ。
東海大学が所蔵する約6000点のエジプトコレクションからは、ミイラ棺の一部やターウェレト夫人のウシャブティ(ミイラ型小人形)、幾何学模様を織り込んだコプト布などを選び公開する。衛星データを活用したエジプト遺跡発見の事例も紹介。幅広い世代で楽しめる内容で、堀口さんは「衛星画像や遺跡の写真、遺物の実物や複製品を通して、知られざる古代文明の姿を体験してほしい」と話す。
会期中、記念講演も2回開く。7月25日は淑徳大学の村松弘一教授が漢代のシルクロードをテーマに、8月1日は東海大学の惠多谷雅弘研究員と学習院大学の鶴間和幸名誉教授がそれぞれ宇宙考古学と始皇帝の遺跡について話す。定員はいずれも100人。事前予約制。
開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(7月20日は開館、21日は休館)。入場無料。8月16日まで。