文京区目白台の筑波大学付属視覚特別支援学校(文京区目白台3)で8月30日、同校のサウンドフルクッキングクラブが企画した親子料理教室が行われた。近隣の文京区立関口台町小学校の児童ら親子3組8人が参加した。
「サウンドフルクッキング」は、味の素(中央区)の「音でみるレシピ」を学校や寄宿舎の調理活動に広げた取り組み。切る音や煮立つ音、手触りや香りなど、視覚以外の感覚を使って料理を進める。
迎えたのは、クラブの部員6人と、同支援学校の卒業生で特別アドバイザーを務める料理愛好家のみきさん。始めに交わした名刺には点字が打たれていた。
メニューは「ほうれん草とベーコンのこくうまパスタ」。パソコンから流れる音声が材料の分量を読み上げ、子どもたちは部員に手を添えられて包丁を握った。火加減は手をかざして熱で確かめ、炒め具合はフライパンの音の変化でつかむ。タマネギを炒める場面では、小学5年女児が「まだ緑色」「柔らかくなってきた」と、色やヘラの感触を言葉で伝え、みきさんと火を通す頃合いを決めた。
参加した小学3年男児は「初めてパスタを作った。うまくできた」と喜んだ。普段はクッキーやみそ汁を作るがパスタは初めてという小学5年女児は「おいしかった。家でも作ってみたい」と話した。
クラブ副部長は「野菜を切るのもしっかりできていた。火加減を確かめるような難しいところも、よくできていた」と振り返った。みきさんは「一緒に料理ができたことが、本当にうれしかった」と話した。
食後は、寄宿舎指導員でクラブ顧問の佐伯登さんと部員が点字のワークショップを開いた。点字は縦3つ横2つ、計6点の組み合わせ。打つときは紙を裏返し、右から左へ進める。子どもたちは点字盤に紙を挟み、点筆で自分や家族の名前を打った。6点全てを打つと「め」になり、2分間でいくつ打てるかを競うチーム戦も行った。電車の号車表示や歩道のブロックなど、街の点字も紹介した。
クラブ部長は「帰り道や買い物のときに注目してみると、これも点字なんだと気づくと思う。そうやって見つけてくれるとうれしい」と話した。