つなぎを使わない十割そばの店「蕎麦日和(そばびより)」(文京区水道2)が9月7日、江戸川橋にオープンした。営業は毎週月曜の昼だけに絞る。
店が入るのは、シェア工作室「工作室もくもくはりねずみ」の地下1階。キッチンを借りて営業する仕組みを使い、週に一度だけ店を開ける。席数は12席で、20人以下なら貸し切りにも応じる。
出すのは、そば粉だけで打つ十割そば。そば粉は約1カ月ごとに種類を変え、9月は石臼でひいた中国産の「浅間」を使う。店主の田中祐弥さんは「産地や品種が変われば、そばの色や香り、風味も変わる。今月はどんなそばなんだろうと、日々のちょっとした刺激や楽しみにしてもらえたら」と話す。
お薦めの一つが「鴨そば」(1,300円)。もも肉と胸肉の2種類の部位を使い、食感やうまみの違いを一杯の中で味わえるよう仕立てる。そばに添える小鉢も約1カ月ごとに内容を変え、9月は「しらすのポテトサラダ」「ネバネバ豆腐」(以上200円)を用意する。追加料金は、大盛り=300円、そば1枚追加=500円。
飲食店で10年以上の経験を積んだ田中さんが、自分の店の一杯目にそばを選んだ理由は二つある。手軽に十割の手打ちそばを楽しめる空間をつくりたいという思いと、「うどんに勝ちたい」という気持ち。田中さんは「そばには食としてのおいしさだけでなく、健康や日本の文化という魅力もある。食と健康と文化という視点から、もっと世界的にそばをはやらせたい」と話す。
江戸川橋に決めたのは、間借りという形でも手打ちそばを作れる広さの店舗と出合えたから。田中さんにとって、この街はまだ未開拓の土地。知らない場所だからこそ、どんな客と出会えるかを楽しみにしている。SNSでの発信も続けており、さまざまな地域の人や海外の人が店を知るきっかけになっているという。
週に一度の営業は「ゴールではなく、あくまで土台」と位置づける。田中さんは「自分の手打ちそばが本当にお客さまに通用するのかを確かめたい。十割そばは食べづらいと感じている人にも、ぜひ一度食べてもらいたい」と話す。
営業時間は11時~14時。月曜のみの営業。